相談事例

沖縄の方より遺産相続についてのご相談

2022年09月01日

Q:遠方にある不動産の相続手続きはどのように行えばよいのでしょうか(沖縄)

数年前、関東より長年憧れていた沖縄に移住してきました。私が関東に住んでいた頃は、両親の住む実家で暮らしていました。父は大きな病気もなく健康そのものだったのですが、先日突然亡くなってしまいました。母は突然父が亡くなり、相当まいってしまっているようです。
相続するにあたり、父の財産と呼べるものは自宅ぐらいなのですが、私が一人っ子であることと、母も既に80代と高齢であることから、この関東にある実家を私が相続することになりました。
仕事の関係や飛行機の手配などで簡単に関東へ出向くことが難しいため、沖縄の法務局で不動産相続手続きを済ませたいのですが、可能でしょうか(沖縄)

A:不動産の地域を管轄する法務局へ出向かなくとも、不動産相続手続きをすることは可能です。

ご相談ありがとうございます。不動産相続の手続きはその不動産の地域を管轄する各法務局(支局・出張所)で相続登記申請をする必要があるため、お近くの法務局へ出向いたとしてもその不動産が管轄地域外であれば手続きすることは出来ません。ですが、不動産相続手続きの申請方法には、窓口申請だけではなく、オンライン申請、郵送申請があるため、遠隔地からでも申請が可能となっています。
それぞれの申請方法を以下に簡単に説明いたします。

窓口申請:平日に法務局へ直接出向いて窓口で申請する方法です。

オンライン申請:インターネット上にてパソコンで申請をする方法です。パソコンに「申請用総合ソフト」をインストールし登記申請書を作成、作成した申請書を管轄の登記所に送ります。全国の法務局でオンライン申請が可能なため、不動産は遠方にあったとしても所要時間や費用を気にせず申請することが出来ます。

郵送申請:登記申請書を作成、郵送にて申請書を送る方法です。申請にかかる費用が郵便代のみで済むため不動産を管轄する法務局が遠くにある場合には、直接窓口へ出向かずに済むため、時間も費用も抑えることができます。難点としては、登記申請書には厳密なルールがあるため申請書に誤りがあった場合、返送と修正を繰り返してしまうといった労力を費やしてしまう可能性がある点です。少しでも誤りがある場合には申請者自身で修正をする必要があり、また申請自体のやり直しを必要とされたりと、労力が大きくかかってしまうかもしれません。

また、申請書を送る場合には必ず書類の所在が分かるように簡易書留以上の方法で送ってください。また、返信用封筒を同封して、返送が必要となった場合に備えることも必要でしょう。
相続手続きは多くの人が一生のうちにそう何度も経験するものではありません。ご自身で進めるのがご心配な方やお忙しい方は専門家に相談をすることも検討してみてはいかがでしょうか。

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