2019年09月18日
Q:長年連れ添った妻に、自分の生前の内に自宅を贈与しておきたいが、生前贈与は相続でどのように扱われるのでしょうか?(沖縄)
私は、現在、沖縄で30年間連れ添った妻と2人で暮らしています。私と妻との間には子供が2人いますが、2人とも私たち夫婦とは独立して沖縄県外で暮らしています。
私が亡くなった後、妻は、夫婦2人で暮らしてきた沖縄の自宅に1人で暮らすことになる予定ですので、私の生前の内に、妻に自宅を贈与しておきたいと考えています。また、妻には余生を楽しんでほしいため、できるだけ多くの私の遺産を受け取ってほしいと思っていますが、2人の子供たちが私の相続に関して、どのように遺産を受け取りたいと思っているかについては、ほとんど話をしておりません。
そこで、私のように長年連れ添った妻に自宅を生前贈与した場合、その贈与は相続においてどのように扱われるのでしょうか?自宅を生前贈与することが、相続でかえって妻に不利益な結果となってしまわないかが心配です。(沖縄)
A:婚姻期間20年以上の夫婦間での居住用不動産の生前贈与については、2019年7月の民法(相続法分野)改正により、配偶者を保護する取扱いが定められました。
相続人が婚姻・養子縁組・生計の資本として受けた生前贈与については、相続の場面では、原則として、遺産の先渡しを受けたものとして取り扱うことになり、該当する生前贈与の価額を加えたものを相続財産とみなして、生前贈与を受けた相続人の相続分を修正する(一般的に、これを「持戻し」といいます)ことになります。しかし、このような生前贈与の取扱いについては、被相続人が、該当する生前贈与については持戻しをしない意思を表示していたときは適用されません。
この生前贈与の持戻しの取扱いについて、2019年7月1日から民法(相続法分野)が改正され、婚姻期間20年以上の夫婦間で居住用の建物とその敷地について生前贈与があったときは、被相続人はその生前贈与については、持戻しをしない意思を表示していたことが推定されることになりました。すなわち、被相続人が生前に相続分の持戻しをしない意思を表示していなかった場合でも、その意思を表示していたことが推定されることになったのです。
したがって、ご相談者様の奥様への沖縄のご自宅の生前贈与については、ご相談者様が、その贈与について持戻しをしない意思を表示していなかった場合でも、そのような意思を表示していたことが推定されますので、奥様の相続分は生前贈与された自宅不動産については相続財産に算入せずに計算されます。
以上、ご回答してきた内容は、今年の民法(相続法分野)改正に関するものですので、ご相談者様の状況で奥様へのご自宅不動産の贈与を実際にどのようにすすめていけばよいかについては、ぜひ専門家にご相談されることをお勧めします。
沖縄相続遺言相談センターでは、沖縄で相続に関するご不安やお困りごとのご相談を受け付けておりますので、一度無料相談にお越しください。
お客様のご状況を丁寧にお伺いし、遺産相続に関してより適切なアドバイスをさせていただきますので、安心して当センターまでご連絡いただければ幸いです。
2019年08月07日
Q:祖父の世話していた家畜は相続対象ですか?その場合誰が相続するのですか?(沖縄)
先日、沖縄で個人事業主として畜産業を営んでいる父方の祖父が亡くなりました。
祖父が飼育していた牛や鶏などは相続の対象になるのですか?
また、祖父と一緒に暮らしていたのは祖母だけで、私の父を含め祖父の子供たちは全員沖縄を離れています。
祖母と祖父の親戚家族は家畜の飼育を手伝っていたようですが、祖父の親戚家族は、祖父の相続人にはならないようです。孫である私の家族は半年前に沖縄で暮らし始めたばかりで、祖父の飼育する家畜の世話は最近になって少し手伝った程度です。
この場合、誰が家畜を相続することになりますか?(沖縄)
A:家畜は相続財産に含まれます。誰が相続するのかは遺言書があれば、それに従い、遺言書がなければ、相続人同士の話し合いで決めることになります。
まず、個人事業主の方が所有していた家畜は相続の対象となり、家畜を飼育していた土地建物とは別の財産になります。
次に、誰が家畜を相続すべきかについてですが、おじいさまが遺言書を残していれば原則としてそれに従うことになり、遺言書がなければ、法定相続人同士の話し合いで決めることになります。
遺言書が無かった場合の手順としては、初めに法定相続人が誰であるかを確定させなければなりません。
ご相談者様はお孫さんとのことですので、おじい様の子どもであるお父様がご健在であれば、ご相談者様ご自身は相続人にはなりません。
ご相談者様のお父様が亡くなっている場合には、代襲相続によりご相談者様が相続人になります。
法定相続人がはっきりしたら、相続財産の目録を作成し相続人全員で誰がどの財産を受け継ぐのかを話し合います。
これを遺産分割協議といいます。
なお、ご相談者様の事例の場合、おじい様が個人事業主として飼育していた家畜については、畜産の事業を承継される予定の方が受け継がれた方がよいでしょう。
沖縄相続遺言相談センターでは、沖縄で相続に関するお困りごとのご相談を受け付けております。 相続人の調査・財産目録の作成・遺産分割のお手伝いにも対応しておりますので、相続に関して少しでも不安や疑問がございましたら、ぜひ一度無料相談にお越しください。
お客様のご状況をより深くお伺いすることで、より適切なアドバイスをさせていただくことが可能です。 また、沖縄相続相談センターではどんなお手伝いが可能であるか、どんな費用感になるかも丁寧にお伝えさせていただいております。
無料相談を受けたら必ず何か依頼をしなければいけないということはございませんので、ぜひ、安心してご連絡いただければ幸いです。
2019年07月06日
Q:相続の遺産分割協議がまとまりません。(沖縄)
先日沖縄に住んでいた姉が亡くなりました。姉が住んでいたのは私たちもかつて住んでいた実家でした。姉は結婚をしておらず両親が亡くなった後は姉が一人で住んでいました。姉の相続人は私と弟の2人になりますが、私も弟も家庭を持ち沖縄を離れて暮らしています。姉は実家以外にはわずかな預貯金しか持っておらず、遺言書等も残しておりませんでした。
高額な遺産はないものの、実家の相続について弟と意見が合わず遺産分割協議がまとまらず困ってしまっています。
弟は実家の売却を希望していますが、私は生まれ育った実家を売約することに踏み切れずにおります。いずれは家族で沖縄に移り住んで実家を引き継いでも良いとも考えております。姉が亡くなってからというものなかなか意見がまとまらずに時間が経ってきてしまったので遺産分割協議には期限があるのか心配になってきたのでご相談させて頂きました。(沖縄)
A:相続の時に行う遺産分割協議には期限は設けられていません。
遺産分割協議自体には期限が設けられていませんが、相続の方法が決定しないで長引いてしまうことで問題が生じてくる可能性もありますので、ご注意ください。
まず、遺産分割協議が決定せずに相続手続きをしないでいた場合、相続人が将来的に当初よりも増えてしまう事が考えられます。もしご相談者様か弟様がお姉様の遺産分割協議前が決定する前に亡くなってしまうと、ご相談者様または弟様の相続人がお姉様の相続にも関係する事になってしまいます。
このような場合、不動産の相続については、相続登記がなされないまま何代にもわたってしまった結果、相続人が何十人にも増えてしまい遺産分割協議を全員と行うという事が難しくなるケースもあります。また、時間が経過し、登記に必要な資料の保存期間が過ぎてしまい取得が困難になると、一層手続きが難しいものになってしまいます。こういった事にならない為には、ご自分達の代で相続手続きを完了させる事が後々のご親族の為にも重要となるでしょう。
なお、今回のご相談者様の場合には当てはまりませんが、相続手続きには期限があるものもあります。特に負債が大きく相続放棄を検討している場合にはくれぐれも期限に注意しましょう。
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