2024年08月05日
Q:遺言書を書けば内縁の夫に財産を渡せるのか、行政書士の方に伺いたい。(沖縄)
私は沖縄で商売をしている70代女性です。まだまだ元気に沖縄で商売を続けるつもりでいますが、大切な友人の訃報に触れ、私も終活について考え始めなければならないと思うようになりました。
私は30年以上前に離婚を経験しております。元夫との間には娘が一人おりますが、成人を機に沖縄を出て都内に越してしまい、いまはほとんど連絡を取ることはなくなってしまいました。私の相続が発生したら、財産は娘のものになるのだろうと思うのですが、実は私には現在沖縄で一緒に暮らしている男性がおります。十数年も共に暮らし沖縄の店も一緒に切り盛りしているのですが、籍は入れていないので、内縁の夫といったところでしょうか。
内縁の夫は私より20歳も年下で、私が亡き後も内縁の夫にこの店で商売を続けてほしいですし、財産も渡したいという思いもあります。行政書士の先生、遺言書を書けば、内縁の夫に財産を渡せるでしょうか。(沖縄)
A:遺言書があれば内縁関係の方に遺贈することも可能ですが、ご息女にも配慮した遺産分割を検討しましょう。
法的に相続権を有する人物を「法定相続人」といいますが、事実婚の状態である内縁関係の方は法定相続人となることができません。もし沖縄のご相談者様が生前対策をすることなく逝去された場合、推定相続人は沖縄を離れて暮らすご息女おひとりと考えられますので、ご息女が財産を相続することになるでしょう。
法定相続人以外の方に財産を渡したいのであれば、遺言書の中で「遺贈」の意思を主張する方法があります。遺言書に、内縁関係の方に遺贈する旨を記載し、確実に遺言が執行されるよう、遺言執行者を指名しましょう。遺言執行者とは遺言内容実現のために手続きを進める権利・義務を有する存在ですので、あらかじめ信頼のおける人を選び、その方に遺言書の存在を知らせておくことをおすすめいたします。なお遺言執行者は私どものような専門家に依頼することもできます。
そして遺言書の紛失や改ざんを防ぐためにも、「公正証書遺言」として作成することがおすすめです。公正証書遺言であれば公証人が作成に携わることから、形式不備による無効を防ぐこともできますので安心です。
最後にご注意いただきたいのが、「遺留分」への配慮です。法定相続人には、相続財産を最低限取得できる、法で守られた一定の割合が存在します。これを遺留分といいます。過去には、法定相続人の遺留分に配慮せず、特定の方に全財産を遺贈するという遺言書を遺したために、遺留分侵害額の請求として裁判沙汰になってしまったケースも存在します。遺言書がトラブルの火種となることのないよう、法定相続人となるであろうご息女の遺留分にも配慮した遺産分割を検討しましょう。
沖縄での遺言書作成なら沖縄相続遺言相談センターにお任せください。相続・遺言書のプロフェッショナルとして、沖縄の皆様にとってご納得のいく遺言書が作成できるよう、力を尽くします。ぜひ一度、初回無料相談をご利用ください。
2024年07月03日
Q:行政書士の先生に質問です。両親の署名がある遺言書は遺言書として使用することはできますか?(沖縄)
定年後沖縄に移住し、暮らしていた父が先日亡くなりました。父が遺言書を遺しており、遺言書を家庭裁判所で検認してもらったところ、父親が所有する沖縄のマンションや銀行口座にある財産の分配方法について書かれており、父親と母親の連名で署名されていました。母に聞いてみたところ、生前二人で話し合って作成したそうなのですが、このような遺言書は遺言書として効力を持つのでしょうか。このような相続手続きを行うことは初めてのため、行政書士の先生にお伺いしたいです。(沖縄)
A:二人以上の署名のある遺言書は無効となるため、効力を持ちません。
結論から申し上げますと今回のような二人以上の署名のある遺言書については無効となります。その理由としては以下の点が挙げられます。
共同遺言の禁止:民法において、二人以上の者が同一の遺言書を作成することは禁止されています。遺言書は「遺言者の自由な意思を反映させることを基に作成される」ものであり、遺言者が二人以上いる場合には遺言者の自由な意思が反映されていない可能性があります。
遺言書の撤回についての自由:遺言者は作成した遺言書を自由に撤回することが可能ですが、連名で作成されていた場合には撤回するためにはもう一人の方の同意が必要となります。
遺言書は亡くなった方が最終的な意思を残すための大切なものとなります。今回のご相談者様のようにご自身で遺言書を作成し、保管しておく遺言書を「自筆証書遺言」といい、費用もかからず手軽に残すことができますが、せっかく作成した遺言書が形式の沿っていなかったために無効となってしまうことがあります。無効になってしまうことのないよう、遺言書の作成をする際には相続手続きに詳しい行政書士などの専門家へ相談することをおすすめします。
沖縄相続遺言相談センターは、相続手続きの専門家として、沖縄エリアの皆様をはじめ、沖縄周辺の皆様から多くのご相談、ご依頼をいただいております。
沖縄相続遺言相談センターでは、ご依頼いただいた皆様の相続手続きについて、沖縄の地域事情に詳しい行政書士が親身になってサポートさせていただきます。まずは沖縄相続遺言相談センターの初回無料相談をご利用のうえ、お気軽にご相談ください。沖縄相続遺言相談センターのスタッフ一同、沖縄の皆様、ならびに沖縄で相続手続きができる事務所をお探しの皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げます。
2024年06月04日
Q:一部の財産が遺言書に記載されておらず困っています。行政書士の先生、どうしたらいいでしょうか。(沖縄)
はじめまして、私は沖縄に住む30代男性です。このたび沖縄に暮らす母方の祖父が亡くなり、相続が発生しました。本来であれば私の母が相続人となるのですが、母は十数年前に他界しているため、代わりに私が相続人となります。相続関係が複雑になることを案じ、祖父は生前のうちに遺言書を書いてくれていたのですが、その遺言書に沿って相続手続きを進めようとしたところ、ひとつ困ったことがおきました。
沖縄の祖父の自宅で遺品整理していたら、倉庫の奥から海外製の骨とう品が出てきました。祖父は沖縄へ移住する前に海外で暮らしており、祖母に確認したところ、この骨とう品は祖父が海外の友人から譲り受けたもので間違いないと言っています。この骨とう品も相続財産になるはずなのですが、祖父の遺言書では触れられていませんでした。行政書士の先生、この財産はどう扱えばよいでしょうか。(沖縄)
A:「遺言書に記載のない財産の相続について」の文言がなければ、遺産分割協議を行いましょう。
ご祖父様が遺された遺言書には、「遺言書に記載のない財産」とひとまとめにして相続方法を指示した文言はないでしょうか。数多くの相続財産がある場合や、遺言者が把握しきれていない財産が見つかった場合の備えとして、「遺言書に記載のない財産について」という項目を遺言書に記す方もいらっしゃいます。これに似た記述が遺言書にあるようでしたら、その指示に従い相続すれば問題ありません。
このような記述が遺言書の中にない場合は、相続人全員による遺産分割協議が必要です。遺言書に記載のない財産をどのように分割するかを話し合い、相続人全員が合意した遺産分割結果を、遺産分割協議書という書面にまとめます。遺産分割協議書は、相続人全員の署名と実印の押印をもって完成となります。形式に関する定めは特にありませんので、どのような用紙でも、手書きでもパソコンで作成しても構いません。この書面は財産の名義変更が必要な時などに活用しますので、大切に保管してください。
沖縄の皆様、遺言書は生前対策として非常に有用な手段のひとつではありますが、作成の際は遺言内容や遺言書の形式など、さまざまな点に十分に注意して作成する必要があります。万が一遺言書の形式に不備があると、遺言書自体が法的に無効となってしまいます。沖縄の皆様の遺言書作成にかけた労力や時間を無駄なものにしないためにも、遺言書作成の際は専門家のアドバイスを受けるとよいでしょう。
沖縄相続遺言相談センターでは沖縄で遺言書を作成したい皆様をお手伝いいたします。遺言書作成時の注意点や、内容へのアドバイスなど丁寧にお伝えいたしますので、沖縄の皆様はどうぞお気軽に初回完全無料相談をご活用ください。
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