相続財産を隠されている

特定の相続人が続財産を隠している、というご相談を細かくみていくと、「そもそも相続財産が無い」、「葬儀費用として500万ほど支払ったので残っていない」、「手続きは弁護士に依頼したからと言われ安心していたが、その後6か月以上音沙汰が無い」など様々です。

葬儀費用

「葬儀費用で500万円」といわれても、それが妥当かどうかの判断は葬儀に詳しくない限り難しいかもしれません。しかし、葬儀にも詳しい私ども目線でみると「そんなに大規模な葬儀だったのか」と、少し疑問が残ります。近親者のみ（10名前後）で葬儀をし、お通夜はせずに告別式のみ、お骨は霊園に納骨をしたら、一般的には50万円前後です。告別式の後に会食をしたとしても、近親者のみでしたら10万円掛かるかどうか、ですね。つまり、一般的な家族葬であれば葬儀費用が500万掛かるのは考えづらいのです。500万円の葬儀ですと、参列者は150～200名ほどの大規模な葬儀であった予想されます。

葬儀費用を明確にするには、領収証をもらえば良いだけです。たとえウソをつかれていても、領収書を確認してしまえばすぐに分かります。
 

弁護士に依頼した

「弁護士に依頼したので連絡を待っててほしい」というケース、実は多いのです。弁護士に依頼したと言えば、言われた側は萎縮してしまうことがわかっているのでしょう。弁護士は原則的に依頼者の味方ですので、相続人全員の代理人にはなることができません。そのため利害関係にある他の相続人には”受任通知”が届きます。

他の相続人から「弁護士に依頼した」といわれても、受任通知が届いていないなら弁護士に依頼したというのは嘘かもしれません。過去に相談されたケースで、他の相続人から「弁護士に依頼した」と言われ連絡を待っていたら音沙汰がなく、いつの間にか1000万以上もその相続人によって引き出されてしまった、ということがありました。 

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