相談事例

沖縄の方より遺言書に関するご相談

2024年03月04日

Q:行政書士の方に伺います。遺言書を活用すれば確実に寄付できると聞きましたがどういうことですか。(沖縄)

私は沖縄在住の60代の主婦ですが、数年前に主人を亡くしてからは沖縄郊外で一人で暮らしています。私は特に贅沢もせずほそぼそと暮らしてきたため、主人の遺産は使い切ることはないと思います。私どもには子供がいないため、私の死後、私たちの財産はどこに行ってしまうのか心配になってきました。私の兄弟は既に亡くなっていますし、両親も亡くなっています。親戚といえば会った事もない兄の子になるかと思います。このまま知らない子に遺産を譲るのでれば、沖縄の施設などに寄付したいと思いますが、なんせ自分の死後の事なので確実に寄付できるものなのか不安です。先日確実に寄付するためには遺言書を残した方がいいと聞きましたが詳しく教えて下さい。(沖縄)

A:公正証書で遺言書を作成すれば確実に寄付出来ます。

民法において遺言書の普通方式には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つありますが、2番目の公正証書遺言という方式で作成すればご相談者様のご逝去後、指定した団体に確実に遺贈することができます。公正証書遺言は、法律のプロである公証人が遺言者が伝えた内容をもとに方式に不備のない確実な遺言書を作成します。また、遺言書の原本は公証役場において保管されるため紛失の心配がないだけでなく、他の方式で必要となる遺言書の検認手続きも不要ですので遺言者のご逝去後は面倒なお手続きを経ることなくすぐに手続きに移ることができます。
なお、ご相談者様のように相続人以外への寄付をご希望される場合は、遺言書の内容を実現するために必要な手続き等を行う権利義務を有する遺言執行者を遺言内で指定しましょう。遺言執行者は信頼できる人に依頼し、公正証書遺言が存在することを伝えておきます。また、寄付先によっては、現金もしくは遺言執行者により現金化した財産しか受け付けない団体もありますので事前に確認しておきましょう。

もしご相談者様が遺言書を作成しないままお亡くなりになった場合は、推定相続人であるお兄様のお子様が財産を相続することになります。

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